
スズメといえば、どこにでもいる身近な鳥。見慣れているだけに、その生態にはあまり注目されません。でも実は、スズメには驚くような一面がたくさんあるんです。
小さな体で驚くほど賢く、そしてしたたかに生きるその姿は、知れば知るほど面白い!今回は、そんなスズメの意外すぎる生態を5つ、ご紹介します。あなたが知らなかったスズメの秘密、きっと見つかりますよ。
【1・集団行動が得意】
スズメは基本的に群れで行動します。単独で見かけることもありますが、実は非常に社交的な鳥。エサ場を見つけると、他のスズメに鳴き声や飛び方で合図を出して仲間を呼びます。また、夜は「ねぐら」と呼ばれる場所に集団で集まり、一緒に眠ることもあります。
この集団行動には、外敵から身を守るという意味もあり、情報交換や安全確保の面でも非常に合理的。さらに、飛ぶときもある程度の秩序を持って行動し、周囲の動きを敏感に察知することで、驚異的なスピードで一斉に逃げることができます。
【2・水浴びと砂浴びをする】
スズメは清潔好きな鳥で、なんと水浴びと砂浴びの両方を日常的に行います。水浴びでは、羽根の汚れを洗い流し、羽根の機能を保ちます。一方、砂浴びは体の脂分を調整したり、寄生虫を取り除いたりするための行動です。
地面にくぼみを掘って、そこに体をこすりつけるようにして砂を浴びる姿は、意外とかわいらしくもあります。この習性は自然の中だけでなく、都市部の公園や駐車場でも見ることができるため、意識して観察してみると意外な発見があります。
【3・巣を何度も再利用する】
スズメは自分たちの巣を一度作ると、何度も再利用する習性があります。屋根のすき間や電柱の箱、換気口など、人間の建造物を器用に使いこなして巣を作りますが、完成した巣を捨てることは少なく、次のシーズンも同じ場所を使うことが多いのです。
この巣の再利用には、体力の節約や安全性の確認といった利点があります。ただし、害虫や寄生虫の発生を防ぐために、古い巣材を捨てて新しい素材を追加するなど、ある程度のメンテナンスも行うことが分かっています。まさに賢い暮らし上手。
【4・意外と肉食もする】
スズメは草の種子や穀物を食べるイメージがありますが、実は肉食性の一面も持っています。特に子育て中の親スズメは、タンパク質を豊富に含む昆虫や幼虫を積極的に捕まえてヒナに与えます。
クモやアブラムシ、イモムシなども好物で、飛びながら小さな虫を狙って捕らえる姿は、まるで小型の猛禽類のよう。都市部でも虫を見つけては器用についばむため、害虫駆除の一端を担っているとも言える存在なのです。実は「肉」も食べるスズメ、あなどれません。
【5・人間社会に完全適応している】
スズメはまさに“人間のそばで進化した鳥”です。自然環境だけでなく、都市や住宅地など、あらゆる人間社会に適応しきっています。電線の上での休息、屋根のすき間での営巣、コンビニ前に落ちたパンくずを拾う姿など、すべてが人間の生活に依存しています。
しかも、人間の行動パターンをよく理解していて、例えば人通りの多い時間帯やパンくずが落ちやすい場所などをしっかりと記憶しています。都市化が進む中で、これほど柔軟に対応している野鳥はそう多くはありません。
【まとめナレーション】
いかがでしたか? 身近にいるスズメにも、こんなに意外な一面があったなんて驚きですよね。小さな体で、集団で生き、環境に順応し、たくましく生き抜いているスズメたち。知れば知るほど、その生命力と賢さに驚かされます。
これからスズメを見かけたら、ぜひ少し立ち止まって、その行動を観察してみてください。あなたのすぐそばで、小さなドラマが展開されているかもしれません。
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